陶芸家の原田聡美さんは、手にしたときの心地よさと驚きを大切に器をつくっています。目指しているのは、当たり前の使いやすさだけではない、印象に残る器です。その作風は多岐にわたり、一つひとつに違った魅力があります。原田さんの器への思いを、ひとつのブランドにまとめる仕事です。
作風をひとつにそろえるのではなく、違いを生かしたまま、ひとつの世界にまとめることを考えました。深い夜に似合う器もあれば、夜明けに似合う器もある。そこで、フランス語で夜を意味するNUIT(ニュイ)をブランドの名前にしました。私たちは、つくり手の幅の広さは、そろえるより束ねたほうが伝わると考えています。
ロゴは、線の先端を粘土に見立てました。原田さんの手で、土が少しずつ器へとかたちづくられていく時間を表しています。手びねりの器のかたちにも、夜更けの空にも見えるように仕上げました。あわせてグラフィックとウェブサイトをつくり、写真のスタイリングまで整えました。
原田さんが器に込めてきたのは、手にとった人の暮らしの特別に寄り添いたいという思いです。シーンに合わせて選べる多様な器が、NUITという名前のもとで、ひとつの世界として届くようになりました。