北海道に暮らすものづくり作家の作品を扱う、ambient自身が営むクラフトショップです。店では、作家によるワークショップや実演をひらきます。北海道産の食材を北海道の作家の器に盛りつけて出し、作品を実際に使ってもらう場もつくりました。建物は築40年を超える木造アパート。その一室をリノベーションして、ものを中心に人が集う店をつくることになりました。
作家が主役になる日もあれば、作品そのものが主役になる日もあります。そこで、店内を劇場に見立てることにしました。入ってきたお客様は、舞台袖から現れた役者のよう。客席から見れば、並んだクラフトが役者に見えます。ときにはものが、ときには人が主役になる空間なら、ものと人は自然につながっていくと考えました。
劇場の舞台の額縁のような半円のアーチを設け、店の真ん中には人が集まる大きなテーブルを置きました。古い木造アパートは、真新しく変えるのではなく、ずっとそこにあったかのような佇まいに整えています。ものも人も温かく包みこむことを、空間の役目にしました。
テーブルを囲む催しを重ねるうちに、ものづくりでつながる人の輪は広がっていきました。建物の取り壊しで店は閉じましたが、北海道のつくり手を伝える活動は TOIRO THE GIFT に引き継がれています。人とものと体験をつなぐという、いまのambientの仕事の原点になった店です。