札幌のGLACIEL(グラッシェル)は、ルタオを展開するケイシイシイのアイスケーキ専門店です。表参道の店を逆輸入するかたちで札幌に開いた店で、そのときにも私たちが空間づくりを担当しました。今回のきっかけは、食べ歩きできるパフェやアイスクリームが新しく生まれたことです。テイクアウトの売上を伸ばすために、新しい商品が売りやすい店に変えたいという相談でした。
食べ歩きの商品は、通りがかった人にまず気づいてもらわなければ始まりません。そこで什器を区画の限界まで前に出し、ふらりと立ち寄れる店先にすることを考えました。並べる商品も欲張らず、いちばん届けたいものにしぼって見せることにしています。
厨房とレジカウンターまわりをつくり直し、什器を区画いっぱいまで前に出しました。そのぶん厨房にもゆとりが生まれ、スタッフが動きやすくなっています。カウンターの横には、その場で食べられる席を4席ほど設けました。ショーケースは視線誘導を商品に合わせ、美術館で使うような小さな照明で一つひとつを照らしています。
改装を終えると、カウンター席でアイスを味わっていくお客様が現れたと聞いています。テイクアウトの店先に、少しだけ腰を落ち着ける場所ができたことで、店の使われ方が広がりました。開店のときから関わってきた店の次の一歩を、もう一度一緒につくれたことをうれしく思います。