小樽や千歳に大きな店を構えるルタオも、札幌の都心では小さな売り場で勝負することになります。大丸札幌店では区画の見直しによって、売り場の広さがそれまでの半分になりました。しかも区画の真ん中には建物の柱が立ち、店の奥まで見通せません。広さが半分になっても、売上は落としたくない。それがこの店の課題でした。
広ければ売れるというわけではありません。売り場が小さいぶん、お客様とスタッフの距離は近くなります。売りたい商品と定番の商品をはっきり並べ分け、お客様の動きもスタッフの動きもむだなくそろえる。ケイシイシイの担当者と一緒に、小さいことを強みに変える店を練りに練りました。
見通しをさえぎる柱は、隠すのではなく店の顔にすることにしました。柱は小樽港に浮かぶ船の底をイメージした立体的なかたちで包み、そこにデジタルサイネージを組み込んでいます。ルタオのふるさとである小樽の港の気配が、札幌の売り場にも漂います。邪魔者だった柱が、いちばん人の目を集める場所になりました。
2025年5月に開店すると、売上は前年と同じ水準を保ちました。広さが半分になったことを思えば、簡単にできることではありません。いちばんの力は、店に立つスタッフの努力です。その努力がまっすぐお客様に届く売り場を、一緒につくれたことをうれしく思っています。