小樽のルタオ本店の店づくりに続いて、ルタオパトスの改修を任されることになりました。広さはおよそ150平米で、カフェも備えた店です。同じルタオでありながら、本店と同じ店をもうひとつつくるわけではありません。ブランドの顔はそろえたまま、この店ならではの表情をどう持たせるか。そこが改修のいちばんの課題でした。
什器のかたちは本店のイメージを受け継ぎ、ルタオらしさを一目で伝えることにしました。そのうえで変えたのが色です。落ち着いた木目でまとめた本店に対して、パトスは明るい茶色とグレーでカジュアルに仕上げる。同じ言葉を違う声色で話すように、ブランドの軸を保ちながら店の個性を描き分けました。
ルタオが掲げる「ノスタルジックモダン」は、壁の素材で表しました。古いもの(石など)と新しいもの(ステンレスなど)をひとつの面に同居させています。カフェでは、既存のクラッシュミラーの壁をあえて残しています。その間にモルタル風の壁をつくり、店がこれまで重ねてきた時間といまの空気を並べました。
すべてを新しくするのではなく、残すものと変えるものを見極める。その判断が、ルタオパトスに本店とは違う落ち着いた魅力をもたらしました。本店から続くルタオの世界を、もうひとつの表情で楽しめる店になっています。