森彦の焼き菓子を届けてきた店、マリピエール。ヨーロッパのアンティーク調でまとめた小さな店でした。その店が「もりひこ菓子ほ」と名前を変え、お菓子を届けていくことになりました。並ぶお菓子は変わりませんが、店の姿は変わらなければなりません。
店を「菓子舗」の雰囲気でつくると、洋の菓子が居場所をなくしてしまいます。木のぬくもりで和をやわらかく入れながら、丸みを帯びたモチーフで洋の雰囲気を残す。そのバランスを探ることにしました。
入口の暖簾と店内の棚に円弧のアーチを取り入れ、壁は日本の伝統色である桜色で彩りました。アーチのやわらかな曲線が、店に遊び心を添えています。一方で入口の木の扉には黒いアイアンの取っ手を付け、レジカウンターの足元にはモルタルを組み込みました。季節の商品やギフトボックスを飾るディスプレイコーナーも新たに設けています。
工房を広げたことで、お菓子をつくるスタッフとお客様の距離がぐっと縮まりました。ガラスの向こうではなく、つくり手と言葉を交わしながらお菓子を選べる店です。名前も姿も新しくなった菓子ほで、和と洋が出会うお菓子が生まれ続けています。