小樽の利尻屋みのや1号店は、ふたつの建物が中でつながった昆布の専門店です。そこへ新しく、帆立の貝柱が加わることになりました。貝柱は単価が高く、訪日旅行者のお土産として求められる商品です。昆布と貝柱を同じ店でどう見せるか。相談はそこから始まりました。
価格帯も買い方も違う商品を同じ棚に並べると、どちらの良さも伝わりにくくなります。せっかく建物がふたつあるなら、それぞれに役目を持たせればいい。昆布と貝柱を1棟ずつに分け、空間の雰囲気もはっきり変えることにしました。
昆布の棟は歩きやすい動線と見やすい陳列を大切にして、カジュアルな雰囲気にまとめました。貝柱の棟にはソファを置き、スタッフがお客様一人ひとりに丁寧に接客できるようにしています。重厚感のある設えが、贈りものを選ぶ時間にふさわしい落ち着きをつくります。設計から内装工事の管理と家具の調達まで、一貫して担当しました。
2025年1月に開店してから、スタッフは棟ごとの商品に合わせた接客ができるようになりました。気軽に昆布を選びたい人もじっくり貝柱を選びたい人も、それぞれの棟で心地よく買いものを楽しめます。ふたつに分かれた建物のつくりが、そのまま店の魅力になりました。